『蜘蛛の巣を払う女』を観てきた
こんばんは。
『蜘蛛の巣を払う女』を観てきました。キャストも制作陣も前作『ドラゴンタトゥーの女』とはほぼ総入れ替え、果たしてどうなるものかと思いながら…。
洗練された映画、でありました。細かい伏線の張り方や演出は秀逸だと思います。無駄がありません。画面の全体的な色調などは、デヴィッド・フィンチャーの画面作りを意識しているんだろうなと感じましたが、前作のような狂気や難解さは影を潜め、よりシンプルなアクション映画として成立していました。前作の重々しい雰囲気を期待すると肩透かしを食らうかもしれません。前作にミッション・インポッシブルの要素を混ぜて毒を抜いた映画、という印象です。そしてそれでもオチは相変わらず、ほろ苦い。作中の時間で前作から3年経過しているのもあり、本作の結末に至るまでのリズベットやミカエルの内側の描写をもう少し見たかったです。前作よりサクッと観られますが、反面色々な意味でこぢんまりしてしまった印象です。その辺のバランスを取るのがフィンチャーは上手かったのでしょうか。その分今作は展開の早さやスタイリッシュさに磨きをかけ、よりさっぱりとしたアクション映画に仕上がっております。良い映画でした。
それでは、また。